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保険外サービスでも需要大 高齢者の介護レクリエーションとは

2017年4月10日 コラム 介護レク

保険外サービスでも需要大 高齢者の介護レクリエーションとは

認知、身体機能の向上などに役立つことから、近年、広く行われるようになった介護レクリエーション。しっかりとした介護予防を求める声は行政からも利用者からも挙がっています。介護制度が高齢化への対応に追われていることを考えても、高齢者本人のQOLを考えても、できる限り健康な暮らしを続けてもらうことは大切なのです。

ところで、そもそも介護レクリエーションがいったい何なのかご存知でしょうか。「なんとなく分かるけど、改めて考えてみると……」と答えられない方も多いのでは? 今回はその歴史をたどりつつ、ご紹介していきましょう。

時代とともに変遷しながら、さまざまな分野で用いられてきたレクリエーション

「レクリエーション」という考え方が生まれたのは、17世紀のヨーロッパ。その重要性を解いたのは教育学者のコメニウス、もしくは、哲学者のジョン・ロックだとする2つの説が代表的だと言われています。両者の主張はよく似ており、大まかには「レクリエーション(休憩、気晴らしを指す)は遊びのようなものだが、怠けているとは言えない。次の仕事に取りかかるために必要なものだ」という内容でした。

現在の日本で使われているレクリエーションとはかなり意味が異なりますが、このような考え方は今も生きています。学校では運動会、自由に行動できる休み時間が好例でしょう。職場でも昼休みや慰安旅行のような形で、リフレッシュする機会が設けられているのではないでしょうか。

日本レクリエーション協会がまとめている「レクリエーション運動の歴史」によれば、我々のよく知っている、みんなで楽しむ活動としてのレクリエーションが日本に入ってきたのは、太平洋戦争後のこと。占領軍が、戦争で疲弊した日本人を元気づけるために、フォークダンスなどを広める活動を行ったのだそうです。

その後、社員向けの「職場レクリエーション」が広まったり、地域づくりの手段として注目されたりと、時代ごとに形を変えながらもレクリエーションは活用され続けました。1987年に「レクリエーション指導法」が介護福祉士の養成科目として位置づけられたことで、介護、福祉分野でもその存在感を発揮するようになりました。

高齢者の意欲を高めて、心身の元気を取り戻す介護レクリエーション

レクリーエションは時代とともに変わっており、目的も対象者も多種多様なため、一言でまとめることは難しそうです。しかし、介護レクリエーションの場合はこれらについて明確に「元気な心身を取り戻してもらうことを目的に、高齢者に楽しみながら取り組んでもらえるように工夫した活動」と説明することができます。

介護レクリエーションでは誰かと一緒に行ったり、昔親しんだ遊びを取り入れたりすることが重視されますが、ここには達成感、充実感を湧き立たせて、楽しんでもらうという狙いがあります。そうして高齢者の参加意欲を高めて、認知、身体機能の回復につながる活動に積極的に取り組んでもらおうというわけです。

レクリーエションは介護サービスに欠かせない要素として認識されるようになっており、それをサポートする動きも広まっています。たとえば、需要の高さに反して介護レクリエーションのノウハウが無い人が多いことを受け、資格「レクリエーション介護士」が2014年に誕生。学習しやすい環境が整ってきています。

準備時の負担を減らしたいときには、ジョインテックスカンパニーによる「スマート介護」(介護用品のデリバリー)のようなサービスが活用できるようになっています。また、ちょっと変わり種を挙げると、人間の代わりにレクリエーションを行ってくれる「Sota(ソータ)」「PALRO(パルロ)」といった小さな人型ロボットのレンタルサービスなんてものも。

介護レクリエーションは、事業者の収入確保にも一役買ってくれるはず

介護レクリエーションは、保険内、保険外サービスのどちらでも提供でき、介護事業者の新たな収入源としても活用しやすいのではないでしょうか。保険外サービスに関しては他業界からの参入も起こっていますが、高齢者としっかり関係を構築する必要がある介護レクリエーションでは、普段の介護の仕事で培ったスキルを活かして差別化することができそうです。