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高齢者が楽しめる食事とは?

2017年7月4日 コラム 高齢者の食事

高齢者が楽しめる食事とは?

楽しい食事と言われて思い浮かぶのはどんな食事でしょうか。誕生日に親しい人と食べた食事や記念日の豪華な食事は思い出深いのではないでしょうか。日々の食事ではどうでしょう?食卓を囲むみんなが笑顔で気兼ねせずに多少の会話をしながら食べる大好物の品々…なんていうのは理想的ですね。でも毎日そんな食事だと飽きてしまうかもしれません。それに大好物がラーメンや揚げ物だったりしたら栄養面が心配です。その代わりに、季節に合わせて旬の食材やメニューが並んでいると嬉しくなりそうです。今回はそんな楽しい食事について考えてみましょう。

 

楽しい食事は満足度の高い食事

食事を楽しむためには満足度の高い食事であることが不可欠です。では満足度の高い食事とはどのような食事なのでしょうか?1991年に行われた研究では以下のようにまとめられていました。

 

食事満足度の特徴

 

食生活にかかわる直接的要因

・食事量

・食べたい物を食べているか

・おかずの品数

・食事を誰と食べるか

・会話の有無

・食生活の留意

・調理の好き嫌い

 

食生活にかかわる間接的要因

・健康状態

・運動習慣

・家族関係

・社会との交流(近所付き合い)

・生きがいの有無

 

足立蓉子.高齢者の食事満足度に及ぼす要因(第2報).日本家政学会誌,42,6.1991.

 

なんと12種類もの要因があります。

それぞれの要因は一般的に考えてより良いとされるものがやはり満足度が高いようです。

つまり、日頃から健康的な食生活の意識を持ち、調理が好きで、食事量や品数が多めもしくは適切で、身近な人と会話がある食事は満足度が高いということになります。

また、健康状態が良好で、運動習慣があり、家族関係も良く、社会との交流をもち、生きがいがあれば満足度はさらに高くなることでしょう。

 

出来る範囲で満足のいく食事を

とはいえ、12種類もの要因のすべてを一度に完璧にすることは不可能です。しかし、足りないものを補うように、少しずつ変化させることはそれほど難しいことではありません。

 

「昨日は品数を多めに作るのをがんばったから、今日は数が少ないけど量を多くしよう」

「今まで調理は全て任せていたけれど、ちょっとやってみようかな」

「今日は独りで食べるけど、明日は友人を誘って一緒に食べようかな」

「家でテレビを見てるのも飽きたから、ちょっと散歩に行こうっと」

 

小さなことでいいんです。小さなことでも継続すれば大きな成果になります。一昔前に流行ったレコーディングダイエットはご存知でしょうか?記録という行為は、継続が可視化されるのでより続きやすくなるのでおすすめです。

 

やってもらって当たり前 ではない

介護という点において忘れてはいけないものがあります。それは、高齢者自身の視点です。周囲の人間がどれだけ気を遣っても、高齢者自身が健康的な食生活への意識や感謝の気持ちを持たなければ意味がありません。配偶者との生活も同様ですが、やってもらって当たり前ではなく、感謝を伝えられる人になりたいものです。

 

感謝と幸福については、こんなものもあります。

A Very Happy Brain|Youtube

(下記は和訳版)

考え方ひとつでフワッと心が軽くなる。医師に教わった幸せな脳の作り方|カラパイア

 

脳に精通した医師は感謝と思いやりが幸せな脳を作り出すと言います。たった2つのことを意識するだけで幸せになれるなんてそんな旨い話…と思ってしまいますが、優秀なお医者さんが言うんですから信じてみる価値はありそうです。

 

楽しい食事は幸せにつながる

食事満足度は食生活状況とともに,生きがいや健康などの生活状況が相互にからみあって影響をうけていると考えられる.総体的にみて,生活全体が充実していることが食事満足度を高めるといえる.これらの結果をふまえて,高齢者にとって満足感が得られる食事にするためには,食事の量や質の充実とともに,生きがいや家族関係のような社会的,精神的な面の配慮が大切だと考えられる.そこで,家族や地域などを含めて高齢者に接する人々が高齢者を理解し,お互いにつながりを深め,高齢者と交流をもつことが大切である.それによって,高齢者は家族や社会の一員としての安定感が得られ,食事の満足感とともに健全な生活づくりが期待されると考えられる.高齢者にとって食べることはいちばんの楽しみといわれるほど,高齢者と食事のかかわり合いは深く,食事に満足することは,生活全体の満足感につながるであろうと考えられる.

(足立蓉子.高齢者の食事満足度に及ぼす要因(第2報)より)

 

食事の満足度は食事そのものの内容だけでなく、食卓を取り巻く人々のすべてが影響しています。いやなことがあった日の食事がおいしく感じられなかったり、嬉しいことがあった日の食事がとてもおいしく感じられたり。いやなことがあったからこそ美味しいものを食べて忘れよう!なんてこともありますね。逆に、美味しいものを食べて幸せを感じることもあるでしょう。食事から得られる幸せは私たちが思うよりずっと大きいものです。それなら、楽しい食事で幸せになってみませんか?